ランニング考

20年以上のブランクを経て,約1年前からランニングを再開した.退職して比較的時間的に余裕が出来たことが1つのきっかけである.もう一つの契機は,20数年前のフルマラソン完走の感動をもう一度味わいたいと気持ちが高じたことにある.
 今年の指宿菜の花マラソン大会(1月13日開催)を目指して,昨年10月から3ヵ月プランでランニングを強化していった.10月の走行距離は60キロ程 度であったが,11月の走行距離は170キロと順調に伸びていった.調子に乗りすぎて,走りすぎたことで12月上旬から膝痛で走れなくなった.1ヵ月の走 行ブランクで出場した菜の花マラソンでは,強風・氷雨・膝痛の3重苦で30キロ付近においてリタイアしてしまった.そのまま我慢して走り続けていれば足を 痛めていたかも知れない.リタイアは正解であったように思う.
 新年早々,フルマラソンを走る予定であると今年の年賀状に書いたら,大先輩からマラソンは体に悪いからお止めなさいと忠告を受けた.私の体を心配しての 忠告であり大変有り難いことである.確かに今回経験したように,体力の限界を超えてランニングを続ければ,膝を痛めたり,体を壊すことになる.しかし,自 身の体力の範囲の中でランニングを楽しむことは出来る.いまの私は,その範囲でランニングを続けることを考えている.
 筋力を含む体力は,トレーニングで向上するものである.20数年前には,1キロ,2キロのスロージョギングから始めて1年以上かけてフルマラソンを完走 する体力・筋力を付けていったように記憶している.タイムは4時間10数分であった.1キロ6分のペースで42.195キロを走りきったことになる.還暦 を過ぎたいまの体力ではこの記録を出すのは無理であろうが,5時間を切るタイム(1キロ7分程度のペース)で完走をしたいものである.
 ランニングを再開した1年前には4キロや5キロを走るのがやっとで,ランニング後には全身に強い疲労感が残ったものである.今では,10キロ程度を走っ た後でもそのような疲労感は感じないようになった.iPS細胞の山中教授は,20キロを走った直後にテレビのインタビューを受けて疲労感も見せず応答して いた.早くその程度の体力・筋力を付けたいものである.
 ランニングの効用の1つは,明らかに体力が付いたと実感できることである.以前はひと冬に1,2回はカゼをこじらせていたが,この冬はカゼの予感も一切 なかった.もう一つの効用は,ウェイトコントロールである.体重は,20代のベストな体重に近づいている.お陰で,久しい前から入らなかった,30代に 使っていたズボンがはけるようになった.胴回りが10センチ以上細くなった結果である.また,食事が美味しくいただけることは,ランニングの最大の効用か も知れない.来年1月の菜の花マラソンに向けて,筋力・体力を付けながらランニングを楽しんでいる.

(2013.3.22 E.M.)