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戦争関連法に反対する学者の会

安倍晋三政権が国会に提出した「国際平和支援法」と10本の戦争関連法を改悪する「平和安全法制整備法案」に反対するアピールを、学者・研究者が連名で発表しました。これに賛同する署名活動をおこなっています。 寄せられた署名は、当ホームページで公開し、記者会見でも発表します。 国会議員にも届ける予定です。メールやSNSなどで拡散いただければ幸いです。
以下のサイトで署名できます.
http://anti-security-related-bill.jp/
内容は以下の通りです.

「戦争する国」へすすむ安全保障関連法案に反対します


「戦争しない国」から「戦争する国」へ、戦後70年の今、私たちは重大な岐路に立っています。安倍晋三政権は新法の「国際平和支援法」と10本の戦争関連法を改悪する「平和安全法制整備法案」を国会に提出し、審議が行われています。これらの法案は、アメリカなど他国が海外で行う軍事行動に、日本の自衛隊が協力し加担していくものであり、憲法九条に違反しています。私たちは憲法に基づき、国会が徹底審議をつくし、廃案とすることを強く求めます。
法案は、①日本が攻撃を受けていなくても他国が攻撃を受けて、政府が「存立危機事態」と判断すれば武力行使を可能にし、②米軍等が行う戦争に、世界のどこへでも日本の自衛隊が出て行き、戦闘現場近くで「協力支援活動」をする、③米軍等の「武器等防護」という理由で、平時から同盟軍として自衛隊が活動し、任務遂行のための武器使用を認めるものです。
安倍首相の言う「武力行使は限定的なもの」であるどころか、自衛隊の武力行使を際限なく広げ、「専守防衛」の建前に反することになります。武器を使用すれば、その場は交戦状態となり、憲法九条一項違反の「武力行使」となることは明らかです。60年以上にわたって積み重ねられてきた「集団的自衛権の行使は憲法違反」という政府解釈を安倍政権が覆したことで、米国の侵略戦争に日本の自衛隊が参戦する可能性さえ生じます。日本が戦争当事国となり、自衛隊が国際法違反の「侵略軍」となる危険性が現実のものとなります。
私たちは、かつて日本が行った侵略戦争に、多くの学徒を戦地へ送ったという、大学の戦争協力の痛恨の歴史を担っています。その歴史への深い反省から、憲法九条とともに歩み、世界平和の礎たらんと教育研究活動にたずさわり、再び戦争の惨禍を到来させないようにしてきました。二度と再び、若者を戦地に送り、殺し殺される状況にさらすことを認めることはできません。
私たちは、学問と良識の名において、違憲性のある安全保障関連法案が国会に提出され審議されていることに強く抗議し、それらの法案に断固として反対します。
2015年6月
安全保障関連法案に反対する学者の会

◇呼びかけ人(*は発起人 五十音順)

青井 未帆 (学習院大学教授 法学)
* 浅倉 むつ子 (早稲田大学教授 法学)
淡路 剛久 (立教大学名誉教授、弁護士 民法、環境法)
池内 了 (名古屋大学名誉教授 宇宙物理学)
石田 英敬 (東京大学教授 記号学・メディア論)
市野川容孝 (東京大学教授 社会学)
伊藤 誠 (東京大学名誉教授 経済学)
上田 誠也 (東京大学名誉教授 地球物理学・日本学士院会員)
上野 健爾 (京都大学名誉教授 数学)
* 上野 千鶴子 (東京大学名誉教授 社会学)
鵜飼 哲 (一橋大学教授 フランス文学・フランス思想)
* 内田 樹 (神戸女学院大学名誉教授 哲学)
内海 愛子 (恵泉女学園大学名誉教授、日本-アジア関係論)
宇野 重規 (東京大学教授 政治思想史)
大澤 眞理 (東京大学教授 社会政策)
岡野 八代 (同志社大学教授 西洋政治思想史、フェミニズム理論)
小熊 英二 (慶應大学教授 歴史社会学)
戒能 通厚 (早稲田大学名誉教授 イギリス法、法社会学)
海部 宣男 (国立天文台名誉教授 天文学)
加藤 節 (成蹊大学名誉教授 政治哲学)
金子 勝 (慶応義塾大学教授 財政学)
川本 隆史 (国際基督教大学教授 社会倫理学)
君島 東彦 (立命館大学教授 憲法学・平和学)
久保 亨 (信州大学教授 歴史学)
栗原 彬 (立教大学名誉教授 政治社会学)
小林 節 (慶應義塾大学名誉教授 憲法学)
小森 陽一 (東京大学教授 日本近代文学)
齊藤 純一 (早稲田大学教授 政治学)
酒井 啓子 (千葉大学教授 イラク政治研究)
* 佐藤 学 (学習院大学教授 教育学)
島薗 進 (上智大学教授 宗教学)
杉田 敦 (法政大学教授 政治学)
高橋 哲哉 (東京大学教授 哲学)
高山 佳奈子 (京都大学教授 法学)
千葉 眞 (国際基督教大学特任教授 政治思想)
中塚 明 (奈良女子大学名誉教授 日本近代史)
永田 和宏 (京都大学名誉教授、京都産業大学教授 細胞生物学)
西川 潤 (早稲田大学名誉教授 国際経済学、開発経済学)
西崎 文子 (東京大学教授 歴史学)
西谷 修 (立教大学特任教授 哲学・思想史)
野田 正彰 (精神病理学者 精神病理学)
浜 矩子 (同志社大学教授 国際経済)
樋口 陽一 (憲法学者 法学・日本学士院会員)
広田 照幸 (日本大学教授 教育学)
* 廣渡 清吾 (専修大学教授・日本学術会議前会長 法学)
堀尾 輝久 (東京大学名誉教授 教育学)
* 益川 敏英 (京都大学名誉教授 物理学・ノーベル賞受賞者)
* 間宮 陽介 (青山学院大学特任教授 経済学)
三島 憲一 (大阪大学名誉教授 哲学・思想史)
水島 朝穂 (早稲田大学教授 憲法学)
水野 和夫 (日本大学教授 経済学)
宮本 憲一 (大阪市立大学名誉教授 経済学)
宮本 久雄 (東京大学名誉教授、純心大学教授 哲学)
山口 二郎 (法政大学教授 政治学)
山室 信一 (京都大学教授 政治学)
横湯 園子 (前中央大学教授、元北海道大学教授 臨床心理学)
吉岡 斉 (九州大学教授 科学史)
吉田 裕 (一橋大学教授 日本史)
鷲谷 いづみ (中央大学教授 保全生態学)
渡辺 治 (一橋大学名誉教授 政治学、憲法学)
和田 春樹 (東京大学名誉教授 歴史学)

日本,3つの「本日の化石賞」受賞

climate Action Network Japanプレスリリース】より
http://www.can-japan.org/press-release-ja/1878

日本、3つの「本日の化石賞」受賞~国連気候変動ボン会議~
2015年6月4日 ドイツ・ボン
2015年6月1日から11日まで、ドイツのボンにて、国連気候変動交渉会議(SB42/ADP2-9)が開催されています。会期中の4日、会議場 内で、日本政府が3つの「本日の化石賞(Fossil of the Day Award)」を受賞しました。本日の化石賞とは、日々の交渉で最も後ろ向きな国の政府に対して世界の環境NGOネットワークが贈る不名誉な賞のことで す。今回は、3つの化石賞をすべて日本が単独受賞した、珍しいケースとなりました。
受賞理由は次の3つです。
  1. 日本の排出削減目標の政府原案は「2013年比で2030年までに26%削減(1990年比で同18%削減)」と極めて低い
  2. G7サミットに向けて、気温上昇2℃未満のために国際的な開発援助銀行の投資基準をつくる提案があったが、G7で唯一日本が強く反対し、これが削られた
  3. 世界が脱石炭を進める中、日本は途上国における石炭火力発電所事業に対して資金支援をし続けている