本審査請求は泊原発の設置変更許可処分の取消しを原子力規制委員会に求めたもので、水蒸気爆発に関する審査(パブコメの結果)の問題点だけに限定して指摘しています。
※7月30日の設置変更許可に関する経緯等は以下の北海道電力のプレスリリースを参照;
泊発電所3号機の原子炉設置変更許可について – 北海道電力
https://www.hepco.co.jp/info/2025/1252859_2068.html
そして、原子力規制委員会は上記の許可処分を出す前の5月に本件に関するパブコメを実施しました。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCM1040&id=198025202&Mode=1
このパブコメで以下の論文を引用して水蒸気爆発に関する意見を提出しましたが、実質無回答でした。
An experimental study on the effect of chemical additives in coolant
on steam explosion
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0017931023009638
上記の論文は福岡核問題研究会で三好さんが論文を読み込んで報告する形で討議しました。従来の水蒸気爆発の実験が水を使っていたところ、実機ではホウ酸水を冷却水に使用するため、ホウ酸水を使って蒸気爆発の実験を実施してみると、爆発力が強くなる結果が得られたものです。
他、審査請求では原子力規制委員会が水蒸気爆発を定量的に評価しない点も指摘しました。この問題は玄海原発の審査請求でも指摘して、根拠なく定性的に評価した事が判明しています。
なお、本審査請求の問題指摘は泊原発だけに該当するものではなく国内の全加圧水型原発と、沸騰水型原発についても同様の考え方で原子力規制委員会は審査しているので当てはまります。
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