支部活動

報告

2025/08/19 2025年原水禁世界大会科学者集会の報告

8月3日(日)13:30〜16:30の日程で,原水禁世界大会科学者集会がオンラインで開催されました.100名を超える参加者が,上山明博 さん(ノンフィクション作家,日本科学史学会会員)と羽場久美子さん(国際政治学者,青山学院大学名誉教授)の講演(報告)を聴き,質疑応答と討論を行いました.以下,それぞれの講演内容について第1部・第2部として概要を報告します.【第1部】 上山さんは,科学者の人物伝を中心に著作活動をされており,今年『仁科芳雄「原爆を作ろうとした物理学者」がみたもの』を上梓されています.その本の内容に基づく報告1として上山さんが「核廃絶 ―仁科芳雄博士がめざしたもの」と題して講演され...
AI問題研究会

2025/07/26 AI問題研究会準備会の報告

先の第55回福岡支部定期大会における提起に基づいて「AI 問題研究会」を立ち上げるべく、その準備的討論会が7月26日(土)14時から2 時間Microsoft Teamsオンライン形式で開催された。参加者数は5名であった。先ず呼びかけ人の一人西垣が問題提起として発言した。冒頭、生成系AIの急発展を受 けて各メディアが、今まで指摘されて来たAIの問題点や危険性を後景に退けて、あらゆる分野の人々を、あたかもAI活用がいま最も急がれる技術革新であるが如くに駆り立てているが、西垣個人は、AI化は人間と社会をむしろ重要な変質に導く可能性が大である、と考えていることを前置きした。続いて、昨年のノーベル物理...
核問題研究会

2025/07 福岡核問題研究会2025年7月オンライン例会の報告

話題提供者:中西正之氏標題:米国・原子力規制委員会・技術報告NUREG/CR-6042, Rev. 2についてはじめに・NUREG/CR-6042 1)は、米国原子力規制委員会(NRC)が発行した技術報告であり、商用軽水炉原子力発電所の過酷事故に対するリスク対策の歴史、実績、教訓をまとめたものである。NUREG/CR-6042, Rev. 22)はその改訂2版である。・原発の運転差し止めを求める訴訟では、原子力基本法第2条第2項の「確立された国際的な基準」としてIAEAの5層の深層防護が挙げられ、その第5層(避難計画)の不備が指摘されることが多い。・しかし、深層防護の論理的説明は少なく、その背...
「日本の科学者」読書会

2025/07/14 「日本の科学者」読書会の報告 6月号特集「原発のない社会づくりのための検証と展望」/7月号特集「中国地方の鉄路と地域公共交通のこれから」

7月14日(月)に行われた「日本の科学者」読書会は,6月号(特集「原発のない社会づくりのための検証と展望」)と7月号(特集「中国地方の鉄路と地域公共交通のこれから」)を合わせての読書会となりました.6月号の特集には福岡支部の岡本さんが編集にも携わり,論文も掲載されています.そのこともあって,通常の参加者よりも多く(といっても10名に満ちませんが)の会員の参加がありました.報告は3つで,まず,牧さんが「原発廃止 是か非か」−F高等学校生徒との討論(著者:山本富士夫)を紹介されました.内容はおよそ「福井県立F高等学校で「原発廃止 是か非か」をテーマに講演を行った.原発は核分裂連鎖反応で発電するが,...
講演会・シンポジウム

2025/05/11 福岡支部講演会『「反省するドイツ」から「右傾化するドイツ」へ?』

「反省するドイツ」から「右傾化するドイツ」へ?―AfD台頭の歴史的位相をめぐって―今井宏昌(九州⼤学)はじめに:「右傾化するドイツ」? 現代ドイツ:再統⼀(1990 年)から 30 年以上を経て、欧州連合(EU)の中⼼的国家に⇒ナチズム(国⺠社会主義)という「過去の克服」を踏まえた「⾃由と⺠主主義」 の国⇔解決しない「東⻄格差」/「オッシー」における「ヴェッシー」へのルサンチマン新⾃由主義的グローバリズムへの反発から、右翼ポピュリズムや EU 懐疑派が台頭排外主義的右翼ポピュリズム:欧州難⺠危機(2015 年)を契機として欧州各国にて台頭⇒ドイツでは「⻄洋のイスラーム化に反対する愛国的欧州⼈」...
北九州分会

2025/03/22 JSA北九州分会の例会 AI化社会を如何に生きるべきか2

日時:2025年3月22日(土)13:30~15:30話題提供者:西垣 敏題目:AI化社会を如何に生きるべきか2概要:今から2年前のJSA福岡支部講演会で講師(私)は、AI化社会をどう生きるか、のテーマを取り上げて問題点、危険性等を論じた。そのときはチャットGPTなる生成AIが世に出て間もない時期で、主要大学や学術誌等はこれに十分な警戒心をもってあたると表明していた。しかしその後の僅か2年間に状況は急激な変化を見せ、人間活動の多くの分野がAI化の大波を被らざるを得ない事態になった。講師は序論として、AIなる一特定技術に、かくも大きな労力と巨大な資金がかけられる、という異常は、その技術によって引...
核問題研究会

2025/03/22 福岡核問題研究会例会(3/22)の報告 「ネットワーカーの人間関係の可能性」

話題提供:溝俣洋一氏 3月例会では,溝俣洋一さんに「ネットワーカーの人間関係の可能性」という話題を提供していただいた. ネットワーカー(ネットを使う私たちを指す)は,生成AIのネット上での登場により,ネット上の虚偽との戦いが益々厳しい状況に直面していると指摘して,①ネットワーカーについて述べ,②ご自身のネットワーカーとしての経験を述べ,③生成AIの出現によってネットワーカーが直面する脅威の特徴を述べ,④ネットワーカーが取るべき対策を提案し,⑤今後のネットワーカー関係の可能性について論じられた. 溝俣さんは,” ChatGPT” などのネット上に公開されている生成AIを使う段階に停まらず,ご自分...
核問題研究会

2025/03/04 声明「第7次エネルギー基本計画は問題だらけで実効性は疑問」

福岡核問題研究会と日本科学者会議福岡支部幹事会の連名で声明「第7次エネルギー基本計画は問題だらけで実効性は疑問」を発出しました第7次エネルギー基本計画は問題だらけで実効性は疑問福岡核問題研究会/日本科学者会議福岡支部幹事会 政府は,中長期のエネルギー政策の方向性を示す第7次エネルギー基本計画(エネ基)を閣議決定した.このエネ基は,福島原発事故の教訓を忘れ,持続可能性など総合的観点に欠けたものである.一言でいえば原子力,火力に偏重した,問題の多い基本計画であると言わざるをえない.以下六点に渡って問題点を指摘する.政府においては,私たちの指摘を真摯に受け止めて日本国民の将来に渡って安全と環境保全を...
核問題研究会

2025/02/22 福岡核問題研究会例会(02/22)の報告 「第7次エネルギー基本計画(案)について」

話題提供:生成AI&三好永作 2月例会は,生成AIを利用して第7次エネルギー基本計画(案)についてまとめたものを材料にして,第7次エネルギー基本計画(案)に対する批判的な声明文を検討した.本支部ニュースの2に掲載された声明文は2月例会で検討された声明文案を基にして,支部幹事会で補足改訂されたものである. まず,三好はいくつかの生成AIに対して,「あなたは地球環境学の専門家です.専門家として,第7次エネルギー基本計画(案)を3000字程度に批判的に論じてください」という指示(プロンプト)を発した.生成AI(GoogleのGemini)からの応答は項目だけを列挙すれば以下のようなものであった. 1...
エッセィ・コラム

<エッセイと討論のための広場No.4> 「方位磁石と渡り鳥の磁気感覚」(出口博之)

皆さんは,方位磁石(磁気コンパス)というと何を思い浮かべますか? 私は,小学生のころの遠足に持って行った水筒のキャップに小さな方位磁石が付いていたのを思い出します.あるいは,やはり子供の頃にオリエンテーリングという野外競技で,コンパスと地図を使ってチェックポイントを探し回ったことでしょうか.理科の実験で棒磁石のN極とS極を調べるのに用いたこともありました.大学教員になってからは,磁性体の研究(量子スピン系やナノ粒子の磁性)を専門としてきましたが,方位磁石はほとんど手にしませんでした.このエッセイでは,方位磁石についてのエピソードと渡り鳥の磁気感覚を紹介します. 国立大学の法人化前でしたから20...