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エッセィ・コラム

2025/10/20 『 8月6日、ハレの路上にて』今井宏昌

第二次世界大戦終結から80年となる今年、私は偶然にもサバティカル(研究休暇)を取得することができ、6月末から8月半ばまでドイツに研究滞在する機会を得た。現地では終戦80年をテーマとする様々な催しが開催されており、私も研究仲間に誘われ、ポツダムで開催された1945年をテーマとするワークショップに参加するなどした。ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルによるガザでのジェノサイドが終息を見せず、さらには極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が台頭する中にあって、この80年をどう総括すべきかという問題意識は、現地で遭遇した議論をはじめ、ドイツ社会の中に全体として渦巻いていたように思う。 80年目の8月...
イベントの案内

2025/09/20 AI問題研究会(第1回)の案内

JSA福岡支部AI問題研究会の例会(第1回)を下記の日程で行う予定です。オンライン・アクセス情報と会議報告者など詳細は、追って福岡支部メーリングリスト宛てにお知らせします。日時:9月20日(土)14:00~16:00会議形式:Microsoft Teamsでのオンライン会議内容:まずAIに関する基本的問題の学習・討論を中心に据えて、AI問題研究会をスタートさせます。『日本の科学者』2020年1,4,5,9月号論文:「AIと社会(1),(2),(3),(4)」などを検討する予定です。(世話人:西垣敏、小早川義尚、中野豊)
AI問題研究会

2025/09/20 JSA福岡AI問題研究会 第1回例会(9/20)の報告

9月20日(土)14:00からオンラインでAI問題研究会の第1回例会を開催しました.残念ながら参加者は世話人の2名だけでした.2名だけでしたが予定通り2020年に「日本の科学者」に掲載された小倉久和氏の「AIと社会(1),(2)」について西垣と小早川がそれぞれ報告して討議しました.「AIと社会(1)」で提起されている問題は,以下のようなものでした.・リクナビが販売した就活生辞退予想データを作り出した仕組みは,AIによるプロファイリングとスコアリング技術を用いて,過去のデータから辞退者プロファイルを抽出し,今年の就活生の辞退予想スコアを算出するものであった.そこでは,機械学習においてディープラー...
「日本の科学者」読書会

2025/09/08 「日本の科学者」読書会9月例会の報告 8月号特集「社会的ひきこもり,登校拒否・不登校の今日的課題と展望」/ 9月号特集「学問の自由と揺らぐ基盤」

「8月例会が参加希望者の日程が調整できなかったために,9月8日(月)に『日本の科学者』8月号(特集「社会的ひきこもり,登校拒否・不登校の今日的課題と展望」)と9月号(特集「学問の自由と揺らぐ基盤」)を合わせて9月例会を行いました.報告は2つで,まず,黒澤さんが8月号の特集にある「ひきこもりの長期・高齢化と家族への支援 ― ひきこもりつつ豊かな人生を」(著者:田中義和)を紹介されました.内容の概略は,以下の通りです.・ひきこもりの長期・高齢化が進み,平均ひきこもり年数は11年を超える.ひきこもりの初発年齢は平均19.7歳で,学校での人間関係やいじめ,就職活動・職場での人間関係がきっかけとなってい...
イベントの案内

2025/09/08 「日本の科学者」読書会9月例会の案内

【JSA福岡支部「日本の科学者」読書会】日  時:9月8日(月)14:00〜 会議形式:Microsoft Teamsでのオンライン開催8月の読書会が延期になったため,「日本の科学者」8月号「特集:社会的ひきこもり,登校拒否・不登校の今日的課題と展望」と9月号「特集: 学問の自由と揺らぐ基盤」を題材として行います(予定).読書会へ参加するためのアクセス情報は,確定した開催情報と一緒に会員メーリングリストで事前にお知らせします.
報告

2025/08/19 2025年原水禁世界大会科学者集会の報告

8月3日(日)13:30〜16:30の日程で,原水禁世界大会科学者集会がオンラインで開催されました.100名を超える参加者が,上山明博 さん(ノンフィクション作家,日本科学史学会会員)と羽場久美子さん(国際政治学者,青山学院大学名誉教授)の講演(報告)を聴き,質疑応答と討論を行いました.以下,それぞれの講演内容について第1部・第2部として概要を報告します.【第1部】 上山さんは,科学者の人物伝を中心に著作活動をされており,今年『仁科芳雄「原爆を作ろうとした物理学者」がみたもの』を上梓されています.その本の内容に基づく報告1として上山さんが「核廃絶 ―仁科芳雄博士がめざしたもの」と題して講演され...
AI問題研究会

2025/07/26 AI問題研究会準備会の報告

先の第55回福岡支部定期大会における提起に基づいて「AI 問題研究会」を立ち上げるべく、その準備的討論会が7月26日(土)14時から2 時間Microsoft Teamsオンライン形式で開催された。参加者数は5名であった。先ず呼びかけ人の一人西垣が問題提起として発言した。冒頭、生成系AIの急発展を受 けて各メディアが、今まで指摘されて来たAIの問題点や危険性を後景に退けて、あらゆる分野の人々を、あたかもAI活用がいま最も急がれる技術革新であるが如くに駆り立てているが、西垣個人は、AI化は人間と社会をむしろ重要な変質に導く可能性が大である、と考えていることを前置きした。続いて、昨年のノーベル物理...
イベントの案内

2025/07/26 福岡AI問題研究会(仮称)準備会へのお誘い

(呼びかけ)近年驚異的進展を見た機械学習技術を基礎に置く人工知能AIは、いま、社会全般のデジタル化大競争における主役に君臨して、デジタル化変革を牽引している。特にこの一、二年の大規模言語モデルLLMの成功は、その汎用性とインターフェイスの包容力から、人間活動のほとんどの場へAIを適用できる可能性を一挙に開いたように見られる。現代のAIは、莫大な量の観測データから次の最適な行動を「予測」するマシンである。例えば、病状観測データから最適な医学的処置を割り出すAI、車載カメラの映像から障害物を判別する自動運転AI、手話通訳AI等々、専門的技能に関しては、確かに便利な機械である。AI が、この様に人間...
核問題研究会

2025/07 福岡核問題研究会2025年7月オンライン例会の報告

話題提供者:中西正之氏標題:米国・原子力規制委員会・技術報告NUREG/CR-6042, Rev. 2についてはじめに・NUREG/CR-6042 1)は、米国原子力規制委員会(NRC)が発行した技術報告であり、商用軽水炉原子力発電所の過酷事故に対するリスク対策の歴史、実績、教訓をまとめたものである。NUREG/CR-6042, Rev. 22)はその改訂2版である。・原発の運転差し止めを求める訴訟では、原子力基本法第2条第2項の「確立された国際的な基準」としてIAEAの5層の深層防護が挙げられ、その第5層(避難計画)の不備が指摘されることが多い。・しかし、深層防護の論理的説明は少なく、その背...
「日本の科学者」読書会

2025/07/14 「日本の科学者」読書会の報告 6月号特集「原発のない社会づくりのための検証と展望」/7月号特集「中国地方の鉄路と地域公共交通のこれから」

7月14日(月)に行われた「日本の科学者」読書会は,6月号(特集「原発のない社会づくりのための検証と展望」)と7月号(特集「中国地方の鉄路と地域公共交通のこれから」)を合わせての読書会となりました.6月号の特集には福岡支部の岡本さんが編集にも携わり,論文も掲載されています.そのこともあって,通常の参加者よりも多く(といっても10名に満ちませんが)の会員の参加がありました.報告は3つで,まず,牧さんが「原発廃止 是か非か」−F高等学校生徒との討論(著者:山本富士夫)を紹介されました.内容はおよそ「福井県立F高等学校で「原発廃止 是か非か」をテーマに講演を行った.原発は核分裂連鎖反応で発電するが,...